ゴルトラ登山隊

山に登る度に景色、人、花、動物、風…素晴らしいものに出会うことができます。そんな奇跡のような毎日を記録するために始めました。『ゴルトラ登山隊』としてグループ登山をメインに活動中。登山歴6年目(2021年時点)

【コラム1】後立山地域は遭難が多いので注意せよという話

みなさんこんにちは。

最近家のエアコンが壊れて極寒の家の中で過ごしていました。

 

ようやく昨日新たなエアコンが設置されて、エアコン最高!と叫びながら生活しています。

 

さて、今日は登山報告ではなく、ちょっとしたコラム的な記事を書いていきたいなと思います!

 今回のお題は「山の危険性」

積雪期の富士山を登っていた40代の男性が動画生配信中に滑落して亡くなった事故は皆さんの記憶にも新しいと思います。

 

何度行っても山は素晴らしいなぁと思うし、達成感は何にも代えがたいけれども、やっぱり危険とはいつも隣りあわせです。

改めて山の危険性について考えていきましょう!

 

 

 

 

 

 

どれくらい遭難が発生しているのか?

 よくニュースなどで、「山での遭難が多くなっている」なんてことを聞きますが、実際どれくらいの遭難が発生しているのでしょうか。

 長野県警のホームページを見ると、山岳遭難の発生件数を見ることができます。

https://www.pref.nagano.lg.jp/police/sangaku/shuho.html

 

 2019年12月8日時点の統計を見てみると今年の遭難者は合計286件。昨年と比べると40件ほど少なくなっています。

 

 どうやら昨年と比べれば遭難件数自体は減っているようです。 

 

 

 

どこで遭難が発生しているのか?

 遭難者数の地域を見てみると、最も遭難が起こっている山岳地域は「北アルプス」で、特に「後立山で起こっているようです。全体の24.1%が「後立山」で発生しています。

 

「後立山」ってどんなところ?

 そんな「後立山」とは富山県と長野県の県境に連なる連峰のことを指します。

有名な山には、「唐松岳」「白馬岳」「鹿島槍ヶ岳」「五竜岳」なんかがあります。

 

よくインスタグラムなんかでも「唐松岳」に登っている人を良く見かけます。なんとなく他人が登っている姿を見ると「自分も行ける!」と思いがちですが、遭難が多いことは頭に入れておきましょう!

 

 とはいえ、ものすごく危険な山というわけではないので、注意するポイントをチェックしましょう!

 

 

「後立山」の注意すべき3つのポイント

 後立山で注意すべきポイントは、3つあります。

 

 1 白馬岳と唐松岳の間にある「不帰キレット

 キレットとは大きく切れ落ちた崖のことを指します。語源は「切れ戸」というようです。日本の山々にはあらゆるところにキレットがありますが、その中でも特に険しいキレットが三つあり、「三大キレット」と呼ばれたりします。白馬岳と唐松岳の間にある「不帰キレット」はその中の一つです。

 

 「不帰キレット」は、第1峰から第3峰まであり、登ったり下ったり、登ったり下ったり・・・を繰り返します。

 

 途中に鎖場があったり、はしごがあったり、多くの岩場を攻略しなければいけません。

 天候が悪かったり、まだあまり登山になれていない人は、事前にしっかり情報を調べたり、装備をそろえたり、登山経験者と一緒に行くなど、対策を講じる必要があると思います。

 

※「不帰キレット」に行った記録はこちら

 

golden-trace.hatenadiary.jp

 

 

 

 

 2 五竜岳鹿島槍ヶ岳の間にある「八方キレット

 こちらも三大キレットのうちの一つです。「不帰キレット」に比べれば難易度が下がるようですが、キレットには変わりありません。注意を要する箇所です。

 

 3 唐松岳五竜岳の間の登山道

 こちらはあまり知られていないのかもしれませんが、唐松岳五竜岳を結ぶ登山道は意外にガレ場があったり、鎖場があったり、危険な道となっています。事前に情報を集めておいたほうが良いと思います。

 

 

 

 

安全な登山をするために

 安全な登山をするために心掛けていることを紹介します。

 登山アプリを使って、GPSで現在地を確認!

 最近はヤマップやヤマレコなどのアプリを使って、自分が現在どこにいるのか、GPSを使ってわかるようになっています。紙の地図ももちろん持参していますが、アプリの方が早く・正確に自分の位置を知ることができます。現代の文明の力を最大限に活用しましょう!(笑)

 

 行動食と防寒具は+1を!

 いつどこで何が起きて遭難するかわかりません。そんな時には、まず「体温を下げないこと」が第一になります。そこで、「食べること」と「温めること」を考えて、食べ物を多めに持っていったり、防寒具を少し多めにしたりして準備しています。

 特に僕は末端が冷えるので、下着を多めに持っていったり、手袋を多めに持っていったりしています。

 これらの考え方は、冒険家の植村直巳の「冒険学校」という本に書いてあったことに影響を受けています。

 

植村直己の冒険学校 (文春文庫―ビジュアル版)

植村直己の冒険学校 (文春文庫―ビジュアル版)

 

 

 勇気ある撤退を!

 予定より行動時間がかかってしまったり、不測の事態が生じてしまった場合は、登頂をあきらめています。

 山は逃げないので、また来ればいいのです。何よりも無事に帰って温泉に入ってうまいビールを飲むのが一番!(笑)

 

 

 

 

まとめ

 山も雪化粧を始めていて、雪山シーズンが到来しますね。今シーズンも楽しく雪山に行きたいと思っているので、しっかり安全対策をしていきたいと思います!

 

 では、バーイせんきゅー